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大連樹源プロジェクト, 温泉ホテルと別荘

ホテルゲート

2017.3.6

大連樹源プロジェクト, 温泉ホテルと別荘

 大連樹源プロジェクトは、中国遼寧省大連市の中心から約40キロ西にある湯景沢温泉で温泉ホテルと温泉付き別荘の開発を行っているプロジェクトで、JCAP7が2011年に計画段階から取り組んできました。この度、建物が竣工の運びとなり、完成した様子を最新の写真と共に皆様に御報告したいと思っております。

 写真左は、ホテル車寄せです。右は、ホテルロビー前の滝の庭です。真冬で水の流れがみえませんが、暖かくなれば滝からの水が渡り廊下の下をくぐって奥の池に流れてゆきます。

事業主体は、大連樹源集団で、敷地面積はホテルが37,000m2、別荘地が90,000m2と言う広大なものです。ホテルは2017年4月ごろにオープンの予定で、現在開業準備に大わらわと言ったところです。別荘も2016年3月末から第一期50戸の販売を開始してこれは既に完売し、現在第2、3期、それぞれ76戸、70戸の販売を掛けているところです。2017 年3月中旬で2期の66戸が販売でき、残り80 戸という人気ぶりです。経済活動が不振と言われる遼寧省、その中でも特に不動産業は深刻な影響を受けているのですが、その中にあって樹源プロジェクトの別荘地販売は好調な販売を保っており、中国ではひときわ珍しい存在です。
 下が全体を俯瞰するパースです。パースの下の部分はホテルや温浴施設棟、上は現在販売中の全戸数196戸の別荘地です。

 湯景沢温泉は大連から車で60分ほどの位置にあり、計画を立案した2011年頃は、その近さから贅を尽くした接待所を持つ和風の高級温泉旅館として開発を進めました。しかし、近年の政策転換により、高級路線から日帰り温浴施設なども取り入れた温泉ホテルに変更したわけですが、そんな中で今回のグランドオープニングを迎えるに至った次第です。ホテル棟は、オーナーの意向もあって純和風な建築・内装・設計を求められ、ホテル内に入ると日本の高級温泉旅館に入ったような錯覚を覚えます。

本館ロビー

スパ棟ラウンジ

レストランホール

宴会場

白河の庭

噴水の庭

 日本の温泉は中国でも大変人気があります。特に日本を旅行したオーナーが日本のおもてなしや雰囲気に感銘を受け、是非中国でも同様の施設を建設してほしいという強い希望がありJCAP7に設計・建設中の設計監理、そして運営支援を依頼してきました。したがって、温泉施設にも設計・建設の上で「日本の味」が出るようJCAP7は力を注いできた次第です。

室内風呂と庭

露天風呂

 別荘地についても純日本風の計画で、一軒の家の広さを中国では普通200m2から300m2とするところを、少し小ぶりな200m2以下に抑え、しかし間取りについては日本風に効率的で使いやすいものにしました。更に、日本的な設計で二階部分をセットバックさせた結果、街並みに開放感が生まれました。日本風な街づくりのため景観設計には力を入れ、そして現地にある樹木や石を用いるものの実際の施工においては日本から庭師を派遣して工事の指導に当たり、和風の雰囲気づくりに努めました。こういった設計のコンセプト、施工での指導が実を結んで、現在の好調な販売を支えていると考えています。

樹源街並み

プール付き一戸建別荘

 JCAP7は、この樹源プロジェクトに於いては当初の開発計画の策定、関係官庁からの承認取得支援、設計や施工時の設計管理、そして和風旅館にあってはなくてはならない「おもてなしの精神」や和風料理等を教えるため日本人の指導員や総料理長を派遣してホテルの開業準備を行うなど一貫したサービスを提供してきました。これは、すべてのプロジェクトに於いて計画から運営までのあらゆるサイクルに関わっていくというJCAP7に理念を具体化したものであり、その意味で樹源プロジェクトが開業の運びとなったことは、我々JCAP7として大きな喜びであるとともに、誇りとも思う次第です。

樹源温泉ホテルの開業準備支援業務

 施主の樹源グループオーナーは大の日本贔屓で、ホテルの開業に当たって日本らしさ、日本の良さを運営面で打ちだすためJCAP7は運営面での支援を行ってきました。
この業務内容は、

  1. ①運営基本方針策定
  2. ②日本式高級旅館の運営ノウハウの提供
  3. ③工程表策定
  4. ④組織提案
  5. ⑤スタッフ研修
  6. ⑥厨房設備助言
  7. ⑦厨房道具類リスト策定
  8. ⑧ユニフォーム提案
  9. ⑨Spa導入計画助言
  10. ⑩料理人募集時期助言及び紹介
  11. ⑪輸出入諸問題提言
などです。

オープンキッチン

レストランホール

 特にサービスにおけるスタッフ研修が大事な要となることから、専任講師5人が大連の研修所にてホスピタリティマインドの習得、日本式おもてなしの伝授、宿泊部門・レストラン部門での日本式サービスの提供に重点をおいた研修を実施しました。この結果、スタッフ全員の笑顔が素敵になり、サービスマナーが一段と向上したと思っております。また、食品衛生における安全な食事を提供する指導にも特に重点をおきました。

 2015年8月19日、第1回開業準備会議を大連の現場にて開始し、その後通算10回の会議と6回の内外研修を行いました。最後の仕上げとして2017年1月22日に試泊インスペクションを行い、JCAP7としての支援業務を終了しました。メディア・招待客内覧会は1月23日から開催し、グランドオープンは2017年4月予定です。

温泉棟

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